シボレーサバーバン エンジンかからず
2023年3月1日 水曜日
シボレーでエンジン不調になり、エンジンがかからなくなりJAFで運ばれてきました。
最近まで、エンジン不調が続いていたらしくいよいよもってエンジン始動が出来なくなったとのこと。
セルモーターは回っています。う~ん なんだろな?
っていうかこの車 デカ!!! ハイエースのスーパーロングワイドよりデカイ 長さ565㎝ 幅204㎝!!
まずはエンジンを始動させないといけないのでそこからの故障診断になります。
エンジン始動に必要な3大要素があるのですが
1 良い圧縮
2 良い火花
3 良い混合気
このどれか一つでも欠けているとエンジンは始動しません
なので一つずつ見ていきますと…燃料はきてました。
圧縮もありました。
火花は…無いし…
と言うことは 火花が飛んでいないので点火しないですね
このサバーバンは フルトランジスタ(イグニッションコイル)なので コイルの不良が考えられますが…
ん~ V8エンジンのサバーバンについているコイルの数が8本なのですが 全部が火花飛んでいませんでした。
この場合8本ともコイルが壊れることは無いのでその本元を調べる必要があります
イグニッションコイル自体にまず電圧がかかっていません ここに電圧がかかれば火花が飛ぶのですが…が…
ん~ これは回路図を見た方が早いですね
コイル上流側の電源の配線がまとまっている所(右上のPWR TRN Relay)までは電圧がかかっていました。
となるとそこからコイルまでの配線が断線しているかアース不良のどちらかになります。
ここで回路図をあらためて確認すると各気筒のコイルのアース部分(Ground)のがS111とS108にまとめて配線されて G102にマイナスで落としているのがわかります
ためしに 1番シリンダアースの(Ground)部分から作成したアース線を割り込ませてボーディアースさせて見たところ… エンジン点火しました
エンジン不始動はアースの接点不良が原因だと言うことですね。
G102のアースポイントはシリンダブロックにありました。
アースをまとめてつないでいるかしめ部分は変色して断線しており電気を流せない状態になっていました。
新しく配線を作り直しました。 これでエンジン不始動の部分はおわりです。
あとは エンジン不調の故障診断もありますが不調の原因はカムシャフトセンサーの不良でした。
カムシャフトセンサーを取り外すにはボルト一つで止まっているのですが今回の場合
中の方でセンサープラスチック部が熱で膨張してしまい抜けてきませんので
整備時間が増えてしまいました。 仕方ないですけどね
まずはクーラントアッパーホースを取り外します。 そしてクランクプーリーを取り外すのですが このプーリー……
SST(特殊工具)が無いと外せん しかもめっちゃカタイ!!!
そりゃそうだよね…締め付けトルクが330Nmだってさ…
大体タイヤナットの締め付けトルクが115Nmなんですが…
その3倍!!近い力で締め付けてるんだもん…
火事場の馬鹿力で何とか取り外すことが出来た プーリー
クランクカバーを取り外すことができました
これでようやくカムシャフトセンサーにアクセスできます
カムシャフトセンサーを見てみると 亀裂があるのがわかります。
カバーのオイルシールも交換しました。
新品のセンサーを取り付けて始動したところエンジン不調も直りました
今回の整備案件はエンジン始動とエンジン不調を切りはなしての作業になりました。
診断機ではアース不良まではフォルトされないのでエンジン始動するまでの作業は昔ながらの整備になりました。
お客さんはコンピューター換えなければだめなのでは?と言っているほど困っていたようです。
アメ車も日本車もドイツ車もエンジン始動の3大要素は(良い 圧縮・火花・混合気)は変わりません。
今回の整備でやはり基本の基は大事だということがあらためてわかりました!
コンピューター交換は最後の最後ですね!
ゴルフパサートトルコン太郎
2023年1月18日 水曜日
もっと長く乗り続けたいとの事でトルコン太郎の施工依頼を受けました!
ホームページを見てくださって、ここなら任せられると言ってくださいました!
ありがとうございます!しっかりと施工させて頂きます!
ATドレーン取り外しオーバーフローバルブを抜き取ります。
排出オイルを見比べるため、別の容器に残しておきます。
オイルパンを取り外して、中にあるATストレーナーを取り外します。
バルブボディーはパーツクリーナーで洗浄していきます。
組み込む新品パーツですが、なんと!!
オイルパンガスケットの値段は2万OVER!!
ん~~~高い!!
オイルパンに入っているマグネットには、鉄粉がびっしりです。
鉄粉を綺麗に取り除いて、ATオイルパンは綺麗に洗浄して行きます!!
新品ボルトを使い、オイルパンを規定トルクで締め付けて行きます!
パサートにトルコン太郎を取り付ける場合、アタッチメントが必要なんですが、
このタイプのパサートは何と!!
R56miniのアタッチメントと同じなのです!!
ATオイルクーラーにアタッチメントを取り付け更に、延長ホースを取り付けます!!
そうしないと、トルコン太郎までホースが届かないのです💦
それでは圧送していきます。
1回目、2回目
3回目、4回目で終了です。
オーバーフロータイプなので、オーバーフローKITを使い、
油量を注入していきます。
最強添加剤SOD-1も注入していきます。
診断機を使用して、規定油温に達したら、オーバーフローさせます。
オーバーフローバルブを、取り付けて終了になります。
ホームページを見て下さり、遠い所からおいで下さるお客さんもたくさんいらっしゃいます。
そういった場合代車も一週間単位でお貸ししておりますので(無料)
ぜひよろしくお願いします😊🌟
ミニR60クロスオーバーエンジンチェックランプ・異音
2022年12月29日 木曜日
エンジンチェックランプが点灯して ディーラーに見てもらったら コンピューターとの通信ができていない?
と言われトランスファーも異音がしておかしいので、
この2つを修理すると100万はかかります!
もしかしたらコンピューターを変えても、
直るかわからないととどめのセリフを言われたみたいです
なんじゃそりゃ~!? そんなことを言われたら修理なんてしませんよね
ディーラー恐るべし…です💦
自社のホームページを見てここならもしかして…とのことで入庫となりました!
それでは診断機で見ていきます!
故障コードがたくさんあります💦
こんなにいっぺんに故障が入ることはまずありませんよね…
そしてほとんどがショートの文字…ん~アース不良?
高圧ポンプの数字がおかしい…
ラムダセンサーヒータ前はなぜかOFF(エンジンが温まっている場合はONになっています)
ラムダセンサーもきちんと抵抗はあるからヒータ線は断線していない…
でも診断機ではOFFになっている
確かに 診断機にはデタラメな数字が出てきています
一度ECUを見た方が良いかなと思いECUを確認してみると配線が切れてとる…
しかもきれいにニッパーでチョッキンしているような感じ… Why?
この切れている配線を辿ってみてみると対策品でオイルコントロールバルブに配線を取り付けていました
(BMW純正でしたので間違いなく対策品)
これはこれで問題ないのですが,切れた配線をそのままっていうのが良くないですね…
この配線…なんかの表紙でアースに落ちたらショートするで…
もしかして…と思いエンジンヒューズBOXを見てみると
やっぱしヒューズ切れとる…
そしてヒューズを新しいのを入れると1秒でヒューズがまた切れる!!
切られた配線はきちんと処理しているのでそこは大丈夫だとして…
クーラントポンプも見てみるときちんと電圧はかかっているのを確認したのであとはオイルコントロールバルブだけ…
オイルコントロールバルブはオイルパンの中に入っていて油圧が高圧になるとリリーフして逃がす役目のバルブになります
オイルパンから出ているコントロールバルブのカプラーを外して内部抵抗を見てみると0.19Ω…って
抵抗ほぼ0じゃんか!?
ふつうは8Ω~15Ωくらいはあると思うのですが…これはだめじゃん!!
断線はしていないけど抵抗なしでストレートで繋がってしまうのでこわれます
ここでわかったことは オイルコントロールバルブ故障はあると思うのですが
その他の故障原因が見当たらないのです
オイルコントロールバルブ以外のセンサーじゃ数値こそはおかしいのですがすべて正常なのです…
ここで回路図を出してみます
あ~なるほどね…
こういうことでしたか…
故障箇所位置らへんと回路図を見てみると
一つの配線の流れを通してみんな一緒の配線でつながっているのがわかります!
オイルコントロールバルブにかかる電圧が抵抗が無い分
大きく電圧がかかりすぎて、他の方向に流れて行ってしまい、
他のセンサーの数値をおかしくしたんだと思います
ここから先は、まずオイルコントロールバルブを変えてどうなるか、
見て行かないといけません
ドライブシャフトなどオイルパンにアクセスできる用に、取り外していきます!
オイルパンを外したら、コントロールバルブを見て行きます!
なんか焦げている様な気がしますね💦
取り外したオイルコントロールバルブですが、熱で溶けています💦
新品のオイルコントロールバルブです。
ここで新品の抵抗値を図って見ると、11;42Ωです。
やはりコントロールバルブの内部故障です。
新品のオイルコントロールバルブを組み付けて、オイルパンを取り付けて修理です。
エンジンをかけて見ると、チェックランプは消え、高圧ポンプやラムダセンサの数値も規定値になりました
あーよかった💦
これでECUを交換していたら、ただの無駄金を支払うことになっていましたね💦
故障箇所には必ず理由があるのできちんとした診断が必要だと改めてわかりました!
あとは、トランスファーでしたが、これはトランスファーの部分では無く、フロント右側ハブベアリングでした💦
もし、トランスファーの異音でしたら、走り出した瞬間異音が出てきますが、
この場合40㎞~異音がでました
右側がおかしくなっていましたが、左側も一緒に交換しました
これもトランスファー交換でしたら、えらいこっちゃ!!になっていましたね💦
トランスファー部品価格50万!!
治らず!!
ECU交換30万!!治らず!!
工賃も含めると100万以上かかりました!!
でも治りません!!・・・
こわっ!!とまぁこうなってしまえば、本当どうするんでしょうね・・・💦
今回はお客様が納得いかなくて、もう一度診てほしいとの依頼だったので、事無きを得てよかったです
お客さんは「もっと、早くここに来ていたら,良かった。ディーラーでは無いと修理出来ないと思い込んでいました。
問い合わせして本当によかったです」と言ってくださいました。
セカンドオピニオンやサードオピニオンは消して無駄では無いので、連絡お待ちしております!
第23回全日本整備大会
2022年12月3日 土曜日
行ってきました!!
東京ビッグサイト!!
今回で23回目の全日本自動車技能競技大会へ!!
出場ではなく観覧ですけどね・・・💦
全国ではどのようなレベルなのか、どのような故障診断をしているのか、とても気になります!
全国から集まった整備士達が日頃培った技術を結集させて頑張っています!
秋田県チーム頑張っていました!!
故障診断の発見箇所を探していくのですが、何よりこの空間の緊張感がやばい・・・💦
大勢の人に見られながらの作業って・・・
いかに冷静さを保ちながら作業を進めていくのもポイントなっているのでしょうね。
しかも、直ったと言うだけではなく、なぜ故障して壊れたか、壊れたらどうしていけないのかなど、
事細かくお客さんになりきった検査官に説明しなければいけません!
しかも…皆さんの前で…このプレッシャー!!
はっきり言って順位よりここに立っている事が素晴らしいです!!
大会出場の皆さんお疲れさまでした!!
このあと、全国から集まった方達と懇親会がありました!
新橋で行われた密かな集まり・・・
この場所に御呼ばれされた自分が?になりました!
だってここにいる方達、皆さんゴールドセイントですよ!!
私は至ってカシオスです💦(セイント〇イヤ)
12宮に何故か入れたカシオスです💦
多分ここの方達皆さんで協力したら、修理できない車は無いと思いました!
ドイツ語を話す小野さんは本場で整備をしていたそうです!
色々とお話を聞かせてもらいありがとうございました!!
今はEガレージと言うすごい会社を経営しています!
今回東京に呼ばれて色々とお勉強させて頂きました!
この経験を今後のOohiraに生かして頑張って行こうと思います!!
中古車のアタリ・ハズレ
2022年11月4日 金曜日
いつも故障車のブログばかりなので番外編を載せていきます!
車屋さんはたぶん書かない内容ですし
BMW Z3… カッコイイですよね…
いきなりですが 2.8ℓ 電動オープン!! この車 買ってしまいました
出店表に記載している内容を見てみると エンジン不調・エアコン不良と書かれています
車が到着したので 早速エンジンをかけてみると「ガフガフガフ~ガフガフ」とかなり不調ですが…
この症状は2次空気を吸っているような気がかなりします
エアクリーナーあとエアフロセンサー後のホースが切れていました💦
これではエアフロアセンサーで空気を測定した量により 亀裂からの空気を多く吸っているので燃料が薄くなりアイドリングが不安定になるのは当たり前です!
取り外したサクションホースです
見事に割れています ここは新しいものに交換します!
これでエンジン不調は直りました あとはエアコン不良の部分を見ていきます
エアコンステーションを取り付け測定すると ガスがほとんど入っていませんでした💦
漏れ止め剤を注入して少し様子見ですが エアコンはとても良く冷えているのでエアコンコンプレッサーの圧縮不足ではなく 単なるガス漏れでした💦
…と こんな感じで中古車は整備してオークションに出していたらもっと高く売れたと思います・・・
整備費用は1万円位ですのでなんだか車がかわいそうな気がします😓
普通に直せたのにね・・・