Z4 E85 エアコンが効かない

エアコンが全く効かないとの事で入庫しました。
Z4を見てくれる工場が少なくディーラーまでは距離があるとの事で、とても困ってらっしゃいました。
国産車の場合はコンプレッサー交換したら良い、エキパンのつまりじゃないの?
ガスがない、リレーがおかしいのでは…とりあえず、交換したら…など💦💦
と言う工場が多々あります。国産車は値段もあまり高くなく中古もたくさんあるので、
ホイホイ交換しても良いのですが、輸入車は、そうはいきません。中古の部品も少なく、
何より、値段がめちゃくちゃ高い!!Z4の場合コンプレッサーの部品の値段は、
何と!!17万3千⁈うわっ!!
なのでしっかり診断してからの部品注文になります。
まずは、ガス圧のチェックをしていきます。
ガス量をチェックしましたら、量はOKですね。しかし、低圧・高圧ともに高い数値です。
コンプレッサーのマグネットスイッチもきちんと作動してました。
純正診断機を使用して見てみます。
ツリー方式部分で確認する所はIHKAの所、
エアコンコンピューター部分はここから入っていきます。
ライブデーターを見ながら診断機でACをON・OFFにして各機能をチェックしていきます。
圧力プレッシャー作動時はOK!!エアコンスイッチ部電源OK!
エアコンOFF時のエバパレーターのつまりも無し、温風、冷風切り替えてもOK!
圧力は低圧・高圧一定と…なると…
エキパンの戻りパイプは熱くもなく冷たくもなく常温位、高圧側も常温…
データも図りスイッチ等もOK!!
これは…もうコンプレッサー圧力不足の典型的な症状ですね…
コンプレッサーが壊れる原因は主に内部のオイルがなくなり、焼き付けによる故障なのですが、
ここで問題なのは、コンプレッサー内の鉄粉が他の部位に周っていないかがとても重要になります。
他の部位に(エキパンやレシーバタンク)に鉄粉が詰まっていたら、コンプレッサーのみ交換しても
鉄粉が配管内を巡っているので、また、詰まりを起こし壊れます。
コンプレッサーを取り外した時に、コンデンサー側のパイプに鉄粉が無いかを確認してからの
修理になります。
それでは、コンプレッサーを取り外します。
Z4E85は比較的整備性が良いので、ササっと取り外せます。
パイプ部分を取り外し中を見てみると、鉄粉は何一つありませんでした。
配管フラッシングはやらなくても大丈夫ですね。
取り外したコンプレッサーと新しいコンプレッサーを見比べてみると、新しい方には何かついています。
ん~何だろう?あとで調べて見ますが、対策品か何かだと思います。
それと、エキパンとリキッドタンクも新品に交換します。念には念を。もありますが、
BMWやZ4に限らず輸入車の場合コンプレッサー交換のみだと、保証外になってしまうので、
この二つも交換しないとダメなのです。
取り外した部品です。取り付けましたので、スナップオンデュエルプロを使って施工しています。
圧力チェックを行い、漏れが無いか確認します。外気温31℃の時9℃なのでエアコンOKですね。
今回使用した、添加剤とエアコンオイルです。
ワコーズパワーエアコンプラスかなり良いです。
冷えを長く保たせる添加剤です。
エアコンメンテナスはやはり大事です。エアコンが効かない室内はDEADなので気を付けましょう。
3年に一回はガスクリーニングエアコンオイル管理はしていきましょう!!